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2021年6月 Nintendo SwitchにAndroid 10 導入方法【Lineage OS 17.1 18.1】

この記事は約13分で読めます。

SwitchにAndroidを導入する方法はだいぶ前から存在していてAndroid8の時に導入したことがあるのですが、いつのまにかAndroid10やAndroid11まで入れられるようになっていました。Switch用にカスタムされた「Lineage OS」というAndroidベースのOSを入れるのですが、今回はAndroid10ベースの方を導入してみます。Android11ベースも導入方法は同じですが、今のところベータ版で不具合が多いようなので特別な理由がない限り安定してきたら入れるのがよいかな?と思います。
なお、Android8の時に比べると不具合が解消されかなり安定して使えるようです。

初期型の未対策機のみでしか動作しませんが、興味がある方、最近Switchを眠らせている方は試してみると面白いかも。ということでさっそく導入していきます。既に情報が出回っていますが、いろいろ細かく書いていきます。

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はじめに

・この記事は未対策基盤のSwitchのみで利用できます。
使っているSwitchが未対策機かどうかは、2018年7月ごろから対策機に変わっていったようなので、それ以前に購入していれば未対策機です。
シリアルナンバーを打ち込むと確認できるというサイトもあります。↓
Checker – Switch Serial Number Checker (SSNC)
このサイトにアクセスして「Enter s/n」にシリアルナンバーを打ち込むと確認できます。その他にも確認方法はあるのでわからない場合は調べてみてください。

・導入作業は時間がかかる事もあるので時間に余裕を持って、また作業手順を間違えないようにゆっくり記事をよく読みながら作業してください。

・作業の前にSDカードのバックアップをPC内にとっておきましょう。

※これから行う作業は何が起きても自己責任でお願いします。このサイトを通じて行ったことに対していかなる損害が発生した場合においても一切責任を負いません。

前バージョンより追加された機能

  • OTAアップデート対応
  • Joy-ConとProコントローラーをサポート
  • ホリ製のJoy-Conをサポート
  • バッテリー消費を抑えるディープスリープ対応
  • Android TVベースのビルドを追加
  • ファンプロファイルの修正による静音化
  • ドックの最適化と解像度のスケーリング
  • USB-PDとサードパーティ製ドックのサポート
  • タッチスクリーンドライバの最適化
  • 「Hekate partition tool」経由のインストールに対応
  • 電源プロファイルをシンプルな物に再構築
  • WiFiドライバの改善
  • Shield TVリモートアプリをサポート
  • ペイロードの再起動をサポート
  • Bluetooth機器のサポートを改善
  • 画面の自動回転に対応

などなど。

垢BANや故障のリスクについて

Switchでは不正改造等が検出されると任天堂アカウントが使えなくなったり、Switch本体がイーショップやネット対戦などに接続できなくなります。
本体がブラックリストに登録されるとその本体やアカウントではブラックリストを回避する方法はありませんのでオフライン専用機となってしまいます。
今回のAndroid導入はCFW導入とは違い、SwitchのOSには手を加えずにOS起動前にSDカードからAndroidを起動するので、垢BANのリスクは少ないですが、例えばAndroidが入った状態のSDカードを刺したままSwitchのOSを起動した場合などはSDカードに入っているデータから不正改造が検知される可能性もある(今のところないようですが)ので、ゲーム用とAndroid用にSDカードを分けることをお勧めします。今回は分けて使用する方法のみ説明します。
また100%垢BANのリスクがないわけではないので万が一があっても自己責任でお願いします。
また、本体データに変更は加えないので正しい手法で行えばブリック(データが破損して起動しなくなる)のリスクはほぼないですが、通常想定される使い方とは違いCPUやチップセットに負荷がかかるので物理的に故障したり寿命が短くなる可能性はあります。

必要なもの

Nintendo Switchの未対策機 ※基本的に本体バージョンは関係ありません
32GB以上のmicroSDカード ※色々やってると足りなくなるので64GB以上がお勧めです。また、先ほど記載した通りゲーム用とAndroid用にカードを分けることを推奨します。

PC(Windows)とmicroSDカードリーダライター※Macなどでも大丈夫ですが今回はWindowsを使って説明します。
※また、ファイル拡張子を表示する設定にしておいてください。
USBケーブル ※ペイロード送信の際にswitchとPCを接続します。データ転送ができるものなら大丈夫です。100均等で買うと充電専用のものもあるので注意。

RCMジグ ※簡単に説明するとSwitchの脆弱性を突くものです。未対策機はこれを使ってジョイコン接続部をショートさせるとRCMモード(OS起動前のリカバリーモードのようなもの)に入ることができ、その状態から別のソフトやOSを起動できます。
詳しくは調べてみてください。また、クリップなどでショートさせる方法もありますが、ピンを折ったり別の端子がショートして故障する可能性もあるのでおすすめしません。

必要なものはこのくらいでしょうか。

FAT32でフォーマットする※既にされている場合はOK

64GB以上のmicroSDカードの場合exFATでフォーマットされていると思います。
SwitchもexFATに対応しているので通常はexFATで使用していると思いますが、Androidを起動させるにはFAT32でしか対応してないのでFAT32でフォーマットし直します。なおFAT32のデメリットとしては4GB以上のファイルを扱えなくなりますが、exFATよりデータが破損しにくいというメリットもあります。

Windowsでは32GBを超えるSDカードをFAT32でフォーマットすることはできないのでフォーマットツールを使用します。
どのツールでも良いですが今回はI/O DATAさんから配布されているツールを使いました。簡単にできます。
ダウンロードしたexeファイルを起動するとデスクトップにフォルダが解凍されるのでその中にある「HDDFMT.exe」を起動すればOKです。あとは画面の指示に従ってFAT32のMBR形式でフォーマットしてください。

必要なファイルのダウンロード

SDカードをFAT32でフォーマット出来たらAndroid導入に必要なファイルをダウンロードしていきます。

LineageOSのダウンロード

GitHubに飛んで下にスクロールしていき「LineageOS 17.1 Builds」の「LineageOS + NVIDIA」から基本的には最新のものをクリックします。
「LineageOS 18.1 Builds」はAndroid11ベースですがまだ不具合が多いようです。Android11が良いならこっちをダウンロードしてください
ちなみに+NVIDIAというのはnVidia Shieldというゲーム用の機能が追加されているやつっぽいです。androidTV + NVIDIAの方はAndroidTVというTV用のAndroidです。今回こっちは入れませんが一応これを入れることもできます。

・クリックしたら下にスクロールしていき、「Hekate_SD.zip」と「lineage-17.1-20210527-UNOFFICIAL-icosa_sr-daviiid99.zip」をダウンロードします。

ちなみにこのLineageOSは公式が出しているものではありません。公式の方は更新が止まっていてこっちのほうが最新のようです。

スリープ改善パッチのダウンロード

これをダウンロードするとアラームと通知が無効になりますが、スリープ状態時に電力消費を最低限に抑えられるそうです。お好みでダウンロードしてください。
・LineageOSをダウンロードしたページの「Sleep Fix / Parche para la suspensión」という欄から「Alarm Disable (By Switchroot)」をクリックすると「alarm-disable.zip」がダウンロードされます。

OpenGAppsのダウンロード

GooglePlayやGoogle関連のアプリをインストールするやつです。無くてもいいですがこれを入れないとGooglePlayが使えません。
GAppsから「ARM64」→「Android10.0」→「Pico」を選択してダウンロードのアイコンをクリックすると数秒後にダウンロードが開始されます。

ちなみに「micro」はカレンダー、Gmail、Google Nowなどのいくつかの追加のGoogleアプリケーションが入ったものです。GooglePlayのみでファイルサイズを抑えたい場合は「Nano」を選択してください。今回は「micro」をダウンロードしました。
「micro」だとインストールできませんでした…。「Pico」を選択してください。

hekateのダウンロード

ここから飛んで少し下にスクロールして「hekate_ctcaer_5.5.6_Nyx_1.0.3.zip」をダウンロードします。基本的には最新版をダウンロードしてください。
なおhaketeはAndroid導入以外にもCFW導入やNANDバックアップなど様々なことができるツールです。詳しくは調べてみてください。

TegraRcmGUIのダウンロード

SwitchをRCMモードにした後hekateを起動するペイロードを送信するために必要なものです。
ここから飛んで「TegraRcmGUI_v2.6_Installer.msi」をダウンロードします。これも最新版をダウンロードしてください。またインストールが不要なzip版もあるのでPCにインストールしたくない人はzipの方をダウンロードしてください。

ファイルの配置

・まずはダウンロードした「Hekate_SD.zip」を解凍して中身をSDカードのルートに入れる。

・次に「hekate_ctcaer_5.5.6_Nyx_1.0.3.zip」を解凍して中身をSDカードのルートに入れる。この時に同じファイルがあるので、置き換えますか?と聞かれるので置き換えるを押して上書きして大丈夫です。

・次に「alarm-disable.zip」「open_gapps-arm64-10.0-pico-20210605.zip」「lineage-17.1-20210527-UNOFFICIAL-icosa_sr-daviiid99.zip」の3つを解凍せずにzipファイルのままSDカードのルートに入れる。

microではなくpico

以上でファイルの配置は終わりなのでSDカードをSwitchに入れてください。※安全な取り外しを忘れずに!

ペイロードを送信してhekateを起動する

・ダウンロードした「TegraRcmGUI_v2.6_Installer.msi」を起動して画面の指示に従ってインストールします。インストールするとデスクトップに「TegraRcmGUI」が追加されるので起動します。
・起動したら初回のみ「Settings」欄から「Install Driver」をクリックしてドライバをインストールします。

・インストールが終わったらRCMモードで起動したSwitchをPCに接続します。
※RCMモードでの起動方法
① Switchの電源を完全に落としてジョイコンを外し、右側の接続部にRCMジグを差し込みます。(スリープではなく電源長押し→電源を切る)
②「音量+ボタン」を押しながら「電源ボタン」を気持ち長め(2秒ぐらい)押します。画面が真っ暗なままならOKです。(ロゴが出てSwitchが起動したらダメ)
③PCとSwitchを接続してPCから認識音が鳴ればRCMモードで接続できました。ここで音が鳴らない場合はSwitchの電源が入っていない可能性があるのでやり直してみてください。

・「TegraRcmGUI」にダウンロードした「hekate_ctcaer_5.5.6_Nyx_1.0.3.zip」に入っている「hekate_ctcaer_5.5.6.bin」をドラッグ&ドロップするとSwitchにペイロードが送信されて「hekate」が起動します。
※何故かドラッグ&ドロップ出来なかったのでファイルを選択して「Inject payload」をクリック

・Switchで「hekate」が起動したらPCから抜いて、ジグも外して大丈夫です。
 電源を切りもう一度Androidを起動したいときは毎回この作業を行う必要があります。

hekateでAndroid用のパーティションを作成する

・初回起動時は時刻の設定画面が出るので設定します。※設定せずに閉じてしまった場合は画面左下の「Nyx Options」→「Clock (Offset)」から再設定できます。

・画面上部「Tools」から「Partition SD Card」をタッチします。

・Android領域をスライダーを動かして使いたい分振り分けてください。最低16GB程度はあったほうが良いです。「HOS」はSwitchOS上で認識できる領域になりますが、ここはAndroidインストール時に容量を使うので容量が少ないとエラーになるようです。少なくとも8GB程度はHOSに残しておいてください。
※後日記事にしますが、私はLinuxをデュアルブートさせるためにLinuxにも振っていますがAndroidのみならAndroidに全て割り当てて大丈夫です
・割り当てる量を決めたら「Next Step」をタッチして「Start」をタッチすると割り当てが始まります。

・少し経って「Status: Done!」と表示されれば完了です。続いてAndroidをインストールするので「Flash Android」をタッチ。確認が出るので「Continue」をタッチします。

・「Success: Kernel image flashed!」「Success: TWRP image flashed!」「Success: DTB image flashed!」が出ればOKです。続いてTWRPを起動するので「Continue」をタッチします。※もしSuccessにならずエラーが出た場合はファイル配置に問題があるのでもう一度確認してください。

TWRPからAndroidをインストールする

うまくいけば再起動してTWRPが起動します。私は何故か黒い画面でフリーズしてしまい、SDカードを抜いて電源長押しで再起動。ファイル配置からやり直しました。一度失敗するとBOOTイメージが消えるっぽいので「Hekate_SD.zip」の中身をもう一度上書きしてみてください。

・「Swipe to Allow Modifications」を右にスライドします。

・「Install」をタッチ。

・まず「(Up A Level)」をタッチして 一つ上の階層に行きます。

・「external_sd」をタッチ。

・「lineage-17.1-20210527-UNOFFICIAL-icosa_sr-daviiid99.zip」をタッチします。

・「Swipe to confirm Flash」を右にスライドしてインストールを開始します。

・インストールが完了したら「Wipe Cache/Dalvik」をタッチして右にスライドしてキャッシュを削除します。※しないほうが良さそうなので無視してください

・「戻るボタン」を2回タッチして画面を戻します。同じように「alarm-disable.zip」と「open_gapps-arm64-10.0-pico-20210605.zip」もインストールしてください。

・全てインストールしたら「Reboot System」をタッチして再起動するとAndroidが起動します。30秒ぐらい真っ暗ですがその後画面が表示されるはずです。

後はAndroidの設定を進めていけば使えるようになります。

もちろん日本語にもできます。

おまけ

CPUクロックをドッグ接続時並みにオーバークロックする

設定から「システム」をタップして、「詳細設定」→「Display and Performance Configuration」から「Performance Mode」の項目をオンにするとパフォーマンスモードへ切り替えできます。性能が上がる代わりにバッテリーの消費と発熱が増えます。

再起動後にもう一度起動する

RCMモードからペイロードを送信してhekateを起動したら「More configs」からAndroidを選択します。
逆にSwitchとして遊びたい場合はSDカードを抜いてゲーム用のカードに戻してから電源を入れればOKです。

そのほかジョイコンが使えたりいろいろ書きたいのですが、疲れたのでとりあえずこの辺で。そのうちもう少し書き足しますたぶん。

コメント

  1. 島田樹 より:

    SwitchをAndroidにしてまたSwitchに直せますか?

    • kai より:

      switch内部のデータは一切書き換えないので、再起動すればswitchOSが起動しますし、SDカードを抜けば完全に素のswitchになります。

      • たかとら より:

        コメント失礼します
        アンドロイドを再起動したら自動的にいつものスイッチに戻りますよ

  2. tatsuki より:

    SwitchをAndroidにしてまたSwitchに直せますか?

  3. ゆーある より:

    TegraRcmGUIのインストールができるサイトが開けなくなってしまっているのですが何か解決方法等ありますでしょうか? リンクをクリックするとサーバーが見つかりません、と表示されます。

    • kai より:

      報告ありがとうございます。記事内リンクを更新しました。

      • ばた より:

        installからewmter_sdを押しても中に何も入っていないのですがどうすれば治りますか?

        • kai より:

          中になにも入っていないということはおそらく本当に何も入ってないと思います…。PCにSDカードを刺して中身があるか確認してください。
          あとはSDカードの接触不良で読み込まれてないとか…。もしくはFAT32でフォーマットされてない?

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